高齢者ケアで起きやすい職業病

介護士は、要介護者の介添えなど力仕事をする機会が多いため、職業病ともいえる症状に悩まされる人が少なくありません。
数ある職業病の中でも、特に多いのが腰痛です。

介護士は、全身の力で要介護者を抱えて介助をしたり移動させたりするため、無意識に腰を酷使してしまいがちです。
その結果、ヘルニアなどを発症して仕事に支障を来してしまうケースが珍しくありません。
実際に腰痛を発症してしまうと、プライベートにも支障が出てしまいます。
また、腰痛の原因は、単に物理的な負荷だけではありません。
介護士ならではのストレスや長時間労働なども腰痛を引き起こす理由になっていると言われています。

では、職業病といわれる腰痛を予防するためには、どういった点に注意すればよいのでしょうか。
まず挙げられるのが、作業をする際の姿勢に気を付けることです。
同じ姿勢を長時間続けたり、急に姿勢を変えたりすることは腰痛を引き起こす原因になります。
そのため、なるべく無理のない姿勢を心掛けると共に、姿勢を変える際は意識的にゆっくりと身体を動かした方が良いでしょう。

次に、仕事の合間に適度な休憩を取るのも、腰痛予防のために大切です。
少しの時間だけでも身体を休ませることができれば、その分、腰回りの筋肉の疲労を回復させることが可能です。
こまめな休憩を取らずに放置していれば、どんどん症状は悪化して、長引く腰痛を引き起こしてしまいます。
そうならないよう、腰痛の兆候があるならちょっとでも時間を確保して休むことが重要です。